バナナはその成熟度合によって色が変化します。バナナは最初は青く、成熟するにつれ黄色に、そして茶色にと変化します。「青色バナナ」は、バナナの最初の段階でまだ成熟しきっていない状態のバナナです。
「青色バナナ」は固く甘さも少ないので好んで食する方は少なかったのですが、近年、「青バナナ」のもつ整腸作用に注目が集まっています。
ここでは「青バナナ」の特徴や効果料理方法について解説します。
Contents
青色バナナとはどういうものか
青色バナナは、主に南米や東南アジア諸国で料理に使われているバナナを指します。
「バナナ」という言葉を聞いて思い浮かべるような、「黄色いバナナ」ではなく、名前の通り、青色~緑色の外見をしています。
青色バナナのバナナは、外見だけでなく、皮の厚さも違います。
黄色いバナナは手で皮をむくことができますが、青色バナナの皮は固く、ナイフで切れ目を入れる必要がある場合もあります。
また、青色バナナは味と食感が非常に特徴的です。味は弱い酸味をまとったジャガイモに近く、甘さはほとんど感じません。また、アクのようなエグミを感じることもあり、生食にはまったく適しません。
食感は、一般的なバナナに比べてやや硬く、身崩れが起こしにくいという特徴があります。
青バナナが持つ高い便秘解消効果
バナナには高い整腸作用があることが知られています。バナナには善玉菌の餌になるオリゴ糖が多く含まれていること、また善玉菌の餌になると同時に便を作る材料となる食物繊維が含まれていることが、その理由です。
そして青バナナには他のバナナよりもさらに高い整腸作用がありますので、便秘にお悩みの方にお勧めなのです。
バナナには難消化性デキストリンを多く含みます。これが熟していくと分解されて糖に代わります。そのため熟したバナナは甘くなるのです。
この難消化性デンプンは、『青めバナナ』に多く含まれ、成熟するにつれて分解されて糖化していきます(バナナが成熟に従い甘みを増すのはこのためです)。バナナは、100gあたり19.3~25.8gが糖質ですが、弘前大学の加藤陽治教授らの研究によると、未熟な段階では約20%がデンプン質の形をとり、糖分との割合はデンプン:糖=20:1で、これが熟成すると1:20に逆転することが分かりました。
難消化性デキストリンは食物繊維のように腸内細菌の餌になると同時に便の材料になります。
難消化性デキストリンは、水分を抱えこみ保持する性質があるため、便のやわらかさを保ち、便量を増やし、便の通過時間を短縮させる作用があります。また、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)を改善するなど、整腸作用と関わりのある生理作用が多く見いだされています。
過去のヒト試験では、難消化性デキストリン摂取により糞便量および排便回数の増加が認められたと報告されています。難消化性デキストリンを1日5gまたは10g摂取することで、排便回数と糞便量が増加し、便の性状と排便後の感覚が良好になったという結果が得られています。
青色バナナの調理方法について
このような特徴を持つ青色バナナですから、生食が前提となるスイーツ系への使用は控えるべきです。
イモと同じように、加熱をして食べるのが鉄則です。フライやハンバーグにしたり、カレーにジャガイモ替わりに入れたりする使い方が一般的でしょう。
青色バナナの場合、上でも述べたように、ほかのバナナに比べて身崩れを起こしにくいので、加熱をしてもそれほど汚くはなりません。
ただし、青色バナナの場合、味自体はかなり淡泊です。そのため、青色バナナのみで調理した場合、(加熱することによってエグミなどが消えるのでそのままでも食べることはできますが)調味料をしっかり加えてやる必要があります。
ケチャップや塩と相性がよく、コショウやオリーブオイルともよくなじみます。また、甘味(ジャムなど)を加えることで、温かいスイーツとして食べることもできます。
この場合、甘味は「調味料(ジャム)」に頼ることになりますが、その分、甘みがしつこく舌の上に残り続けることがないので、男性でも食べやすい味に仕上がります。
青バナナを使った美味しいレシピ5選
とはいっても、青バナナをどう料理するかイメージが付きにくいでしょうから、私が5つ青バナナを使ったおいしいレシピを紹介します。これらを参考にいろいろ工夫してみてくださいね。
青バナナを使ったサラダ
青バナナを使ったカボチャとドライフルーツの優しいサラダ。
青バナナの持つ、イモのような風味を利用することで、舌触りの優しいサラダを作ることができます。
カプレーゼ
カプレーゼは、イタリア南部生まれのサラダです。日本でも有名なモッツァレラチーズとトマト、バジリコを使って仕上げるものです。
ただ、バジリコなどは、日本人の舌には少しなじみにくく、食べにくさを感じる人もいます。そこでここでは、あえてバジリコなどを除き、なじみやすい食材で仕上げました。
青バナナカレー
「バナナを使ったカレー」というのは、青バナナを使った料理のなかでも、比較的メジャーなものかもしれません。ジャガイモの代わりに青バナナを使うことによって、さわやかな風味と酸味をカレーのなかに付け加えます。
青バナナが隠し味、ハンバーグ
「バナナをハンバーグに使う」というと、多くの人が驚かれるのではないでしょうか。しかし、ハンバーグにバナナを使うことで、ハンバーグに酸味を加え、ハワイアン料理のような風味を作ることができます。
青バナナを使ったさっくりフライ
青バナナは、日本人にはなかなかなじみのないものだと思われます。しかしこれは、「料理用」として使うことで、真価を発揮します。
この記事へのコメントはありません。