今回は恵方巻の基本知識と美味しい恵方巻の作り方を紹介しますので、ご自宅で作ってみてくださいね。
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恵方巻の由来について
「節分のときは恵方巻を食べる」という文化があることは、現在では多くの人に知られるようになりました。しかしこれはいったいなぜなのでしょうか。
恵方巻は、節分の日に、その年の「よい方角」の方を向いて、切らずに1本をそのまま食べる、という習慣です。
恵方巻を食べる約束事は
- 家族一人につき、一本の恵方巻
- その年の恵方を向いて
- お願いごとをしながら、無言で最後まで食べる
です。
ちなみに福を巻き込むといわれる恵方巻、福を切らないようにするためにも途中で切ってはいけません。だから恵方巻は一人一本必要なのです。
2017年の恵方は北北西やや北。
この方向を向いてお祈りしながら、無言で最後までたべてください。
ちなみに切らずに食べるのは、「縁が切れないように」という謂れがあるのだとか。また、現在は恵方巻にもさまざまな種類がありますが、正式なものは7つの具材が入ったものだと言われています。
これは、「七福神」にかけているのだそうです。お正月のときには七宝煮を食べるように、「7」という数字は、日本において縁起のよい数字だと考えられているからというのもあるかもしれません。
なお、ここでは、7つの具材を使ったものから、もう少し少ない具材を使い食べやすさを重要視したものまでそろえて紹介しています。
由来についてははっきりしない
恵方巻の由来については、はっきりしていないところも多いと言われています。そのルーツは江戸時代だと言われていますが、「商売繁盛を祈って食べた」という説もあれば、「芸者遊びの一環だった」という声もあります。
ただ、これが大きく広まったのは、1970年代からだと言われています。また、1990年代からはさまざまな土地でこの恵方巻が広がりました。イベントが大好きな日本人らしいエピソードだと言えるかもしれません。
この流れは、現在では特に強くなっています。節分のときには、豆と一緒に恵方巻を楽しむという家庭は非常に多くなっています。もちろんお高めの恵方巻を買うのもよいのですが、自宅で作って食べるのもなかなかオツなもの。今年は自宅で作って、福を招いてみてはいかがでしょうか。
節分向け!各種、さまざまな太巻きの作り方
基本的な7種類の具材を使った恵方巻から、さまざまな方法でアレンジした恵方巻まで一気に紹介!
すべての太巻きの写真は、恵方巻の中身がよくわかるように、切り分けたものをとっていますが、正式には「その年の方角を向いて、切らずに食べること」が正しいと言われています。
縁起を重視する方は必ず切らないで一本丸ごとたべることをお勧めします。
七種類の具材の太巻き
節分に食べる太巻きは、「7種類の具材」を入れるのがよいと言われています。日本では昔から「7」は縁起のよい数字です。
七福神もそうですし、お正月のおせち料理にも七宝煮というものがありますね。
そこでここでは、まず「七種類の具材の太巻き」について、その作り方を見ていきます。
【材料】
海苔(大判)1枚 かんぴょう適量 きゅうり4分の1本 エビ3尾 卵3分の2個 サーモン(刺身用)40グラム シイタケ1個 カニカマボコ3本 米適量 しょうゆ適量 砂糖5グラム 酢 マヨネーズ
【作り方】
1.ご飯に酢を入れて、寿司米を作ります。
2.しいたけを6分割して、戻したかんぴょうと一緒にしょうゆを入れたダシでよく煮込みます。
3.小さな器に卵を割り入れ、砂糖を加えてよく混ぜます。
4.フライパンに油を敷き、③を流し入れて、卵焼きを作っていきます。
5.具材は写真のように切っておきます。
6.マヨネーズを米の上に絞り、具材をおいて巻いていきます。
7.完成です!
※補足コメント
この料理の場合、「7つの具材」が入っていることが何よりも大切なので、「何かを省く」ということはしません。何かを省く場合は、ほかの何かを入れて調整しましょう。桜でんぶなどが特によく使われています、また、魚介類を加えると豪華になります。
この太巻きは具材の量が多いので、ほかの太巻きに比べると少し崩れやすいのが難点です。ただ、ある程度高い海苔を使うとこ海苔スクは減らすことができます。「崩れていない太巻きを食べたい」ということであれば、はじめの海苔選びから工夫をするとよいでしょう。
洋風巻き
太巻きにはさまざまな具材が入れられます。ソーセージやシーチキンといったものは、太巻きの具材として比較的メジャーであるため、知っている人も多いのではないでしょうか。お子様にも人気の組み合わせであり、食べやすいのが魅力です。
今回はこれの作り方を見ていきます。ここで使っている「卵3分の1個」は、「七種類の具材を巻いた太巻き」に使ったものの残りです。
このような利用方法もあるので、一緒に作ってしまうというのもよいでしょう。
【材料】
海苔・大判の2分の1お米適量 酢適量 カニカマボコ2本 ソーセージ1本 コーン入りツナ缶3分の1程度 卵3分の1個 マヨネーズ
【作り方】
1.ご飯に酢を入れて、寿司米を作ります。
2.ソーセージは縦に2分割にしておきます。
3.ソーセージを焼き始めます。
4.ツナの缶詰はしっかりと油切りを行っておきます。
5.海苔の上にご飯をおいて、具材を置き、巻いていきます。
6.完成です!
補足コメント
食べやすい味なので、お子様に人気の巻物です。ソーセージはそのまま使ってもよいのですが、半分に切っておくと巻きやすいでしょう。
ツナ缶の油切りはしっかりと行います。そうでないと、お米や海苔にまで油が行き渡ってしまい、ぐずぐずになってしまうからです。
この巻物の付け加えるとすれば、キュウリやレタスといった野菜がよいでしょう。これらは美しい「緑」を付け加えるだけでなく、新しい食感も加えてくれることでしょう。
カラアゲ巻き
巻物は非常にはん用性の高いレシピですから、どんなものを具材に据えても美味しく食べることができます。それはお肉であってももちろん例外ではありません。
お肉のなかでも好きな人が多い「カラアゲ」を、巻物のなかに巻き込んでしまった「カラアゲ巻き」をどうぞ。
【材料】
海苔・大判の2分の1 鶏もも肉50グラム しょうゆ10ミリリットル 砂糖5グラム お米適量 マヨネーズ 酢適量 片栗粉適量
【作り方】
1.ご飯に酢を入れて、寿司米を作ります。
2.写真のように鶏肉を切ります。
3.ビニール袋に2を入れて30分以上置きます。
4.ビニール袋のなかの水分をよく切って、片栗粉をまぶします。
5.よく熱した油のなかに4を入れてカラっと揚げていきます。
6.海苔の上にご飯をおいて、具材を置き、巻いていきます。
7.完成です!
補足コメント
一般的なカラアゲを作るときよりも、ずっとずっと小さなサイズに鶏もも肉を切るのがこの料理のポイントです。「大きい方がおいしいだろう」と大振りのカラアゲを作ってしまうと、巻くのがとても大変になってしまいます。意識して小さなカラアゲを作るようにしてください。
「普段はカラアゲには砂糖を使わない」という人も、太巻きのときは入れた方がよいでしょう。「お米を、巻き込んだカラアゲで食べる」という料理ですから、カラアゲの味がある程度強くなければならないからです。砂糖をきちんと入れてあげてください。
また、油切りは忘れずに。そのまま巻き込んでしまうと、海苔に油がうつってしまいますよ!
サーモンのタタキの巻物
「タタキ」というと、カツオのタタキのようなものをイメージする人もいるかもしれません。しかし「タタキ」にはもう一つ意味があります。刺身用の魚を細かく叩いたものです。今回はこちらの意味の「タタキ」を利用した巻物の作り方を紹介します。
【材料】
海苔・大判の2分の1 お米適量 酢適量 刺身用のサーモン120グラム 大葉3~4枚 ネギ30グラム しょうゆ15ミリリットル わさび適量
【作り方】
1.ご飯に酢を入れて、寿司米を作ります。
2.写真のようにサーモンと大葉を切っておきます。
3.2にネギを加えてよくたたき、しょうゆとわざびを混ぜ入れます。
4.海苔の上にご飯をおいて、具材を置き、巻いていきます。
5.完成です!
補足コメント
当たり前のことですが、タタキに使う刺身は必ず生食用を選んでください。加熱をしないで食べるメニューですから、加熱用を選ぶと食中毒の原因にもなりかねません。
たたくときは、サーモンの下にネギと大葉を入れてやりましょう。こうすることで飛び散るリスクを下げることができます。
サーモンは、七種類の具材を使って作った巻物のあまりで十分です。ただ、サーモンだけでなく、カツオやマグロといったほかの食材でも代用はできます。タイなどは大変おいしい刺身ではありますが、味が非常に淡泊なので、「ご飯ごと食べさせる」という太巻きに入れてしまうと味が負けてしまう可能性もあります。ある程度味がしっかりした具材を選びましょう。
ゴボウと牛肉の巻物
カラアゲ、タタキ、七つの具材の巻物、そして洋風巻き……。さまざまな具材が考えられる太巻きに次に入れたいのが、「肉」です。
ただし、カラアゲとはまったく異なる食材、まったく異なる料理方法で仕上げます。それによって、よりバリエーション豊かな味に仕上がることでしょう。
【材料】
海苔・大判の2分の1 お米適量 酢適量 ゴボウ10グラム 牛薄切り肉20グラム しょうゆ10ミリリットル 焼肉のタレ20ミリリットル
【作り方】
1.ご飯に酢を入れて、寿司米を作ります。
2.ゴボウの皮をむき、写真のようにササガキにしておきます。
3.2はすぐに水にさらします。
4.フライパンに油を敷き、3としょうゆ、焼肉のタレを入れてよく炒めます。
5.海苔の上にご飯をおいて、具材を置き、巻いていきます。
6.完成です!
補足コメント
薄切り牛肉とゴボウを使った、食感も楽しい一品です。お肉の量はそれほど多くはありませんが、名サポーター役のゴボウのおかげで寂しさを感じません。
フライパンで炒めるときは、もし手元にあるのなら、ごま油を使うとより香りが引き立ちます。また、ニンニクを追加で入れてもよいものです。いろいろと工夫のし甲斐があるので、試してみてください。
代わりに入れるものとしては、モヤシやニンジン、タマネギが考えられるでしょう。いずれを入れても美味しく仕上がりますが、「食感」の点では、やはりゴボウに軍配があがるのではないでしょうか。
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