ハロフィラス菌(halophilus)

 

ハロフィラス菌はしょうゆ、みそ、漬物などの発酵過程おいて活躍する植物性乳酸菌の一種です。特に免疫力強化やアレルギー改善などに効果が高いといわれています。

 

キッコーマンと産総研のハロフィラス菌を用いた共同研究で、ハロフィラス菌は小腸において免疫組織を刺激し、インターフェロン-βと呼ばれるウイルスの増殖抑制や腫瘍細胞の増殖抑制、炎症の抑制などの作用を持つタンパク質を生産することが分かっています。

 

インターフェロン-βは抗ウイルス活性の効果があるとともに、それと共に腸管の炎症を抑え、健康な腸を保つために重要な役割を担うこともわかっています。

 

(参考:産総研 http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2013/pr20130621/pr20130621.html

 

ハロフィラス菌 コラム

乳酸菌という言葉は良く耳にすると思いますが、乳酸菌とは乳糖やブドウ糖を取り込みながら増えていき、その過程で乳酸を作る菌です。乳酸菌というのはこれらの菌の総称であり、とても多くの種類があります。

 

乳酸菌は腸内環境を整えたり、花粉症などのアレルギー症状を緩和したり、風邪などの感染症にかかりにくくなったり、がんの進行を抑制したりすると言われています。ハロフィラスは乳酸菌種の一種ですが、多くの方にとってあまりなじみがない乳酸菌種ではないでしょうか。

 

このハロフィラスは醤油やみそを作る際になくてはならない菌なのです。醤油やみそは米、麦などの主要成分の他に乳酸菌、酵母菌、麹菌といった微生物によって作られますが、その中でも乳酸菌が大活躍しています。

 

塩分の高い場所でも生きていられるという特性を持つハロフィラスですが、醤油の元になるもろみの中で大量の乳酸を作成した後に自分が作った酸に負け、減少します。

 

この菌が作成する乳酸が醤油の味に大きく影響しますし、みそにおいてもみそができる過程で作成された大量の乳酸により味がまろやかになるという効果があります。乳酸菌は体への様々な良い効果の他にも、身近な食品にも利用されています。

 

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ハロフィラス菌(halophilus)〜乳酸菌の種類関連ページ

フェカリス菌
フェカリスは、人間の体内から分離した乳酸菌種です。形状が球状をしている乳酸球菌で、生菌、死菌の分類では、加熱殺菌、乾燥処理がされた死菌です。
フェシウム菌
エンテロコッカス属の腸球菌で、善玉菌の中ではもっとも増殖が速いといわれている。ガン細胞を抑制する効果もわかっている乳酸菌です。
サーモフィラス菌
サーモラフィス菌はヨーグルトやチーズを作る際に元菌(スターター)としてブルガリア菌とともに認定されている乳酸菌です。
ペントサセウス菌
ペディオコッカス属の植物性乳酸菌。グラム陽性の球菌でホモ発酵する。胃酸への耐性が強く腸に生きて到達することができる。漬物に多く含まれる。
クレモリス菌
クレモリス菌はカスピ海ヨーグルトに使われている乳酸菌の一種で生きて腸に届き腸内環境改善効果が高いといわれています。
カゼイ菌
カゼイ菌とはラクトバチルス属の乳酸菌で生きたまま腸にとどくことができ腸内環境改善に貢献します。また口内においてジンジバリス菌の増殖を抑えることができますので歯周病や口臭予防に効果的だといわれています。
パラカゼイ菌
ラクトバチルス属パラカゼイ菌はアレルギー改善をはじめとして免疫力向上効果が強い乳酸菌になります。
ラムノサス菌
ラムノサス菌はラクトバチルス属の乳酸菌で胃酸に強く腸まで届くことができる乳酸菌です。そのため安定性があり高い腸内環境改善効果だけでなく、アレルギー改善、うつ病改善など幅広く活躍します。
コアギュランス菌
コアギュランス菌はラクトバチルス属の乳酸菌でラブレ菌とも呼ばれています。代表的な植物性乳酸菌で生命力に強い乳酸菌で生きて腸に届けることができます。