乳酸菌属

 

乳酸菌は細菌の生物学的な分類上の特定の菌種を指すものではなく、性質に対して名付けられたものです。その性質とは、その炭水化物から多量の乳酸を生成する特徴をもった菌の総称を乳酸菌と呼びます。

 

当初、乳酸菌に該当するものとして、ラクトバチルス、ストレプトコッカス、ペディオコッカス、ロイコノストックの4つの属が知られていましたが、現代では全部で15種類の属、そのさらに下の分類にあたる種、株では100種類以上の乳酸菌が存在するといわれています。そのうち乳酸菌「属」にあたる有名な菌を紹介していこうと思います。

 

乳酸菌属記事一覧

 

エンテロコッカスは、人の体内に存在する細菌、常在菌のひとつで、楕円形のレンサ球菌です。分類すれば、この菌の乳酸菌属は、連鎖球菌属の腸球菌になります。また、乳酸菌は、大きく6つの乳酸菌属にわけることができ、ホモ乳酸発酵するグラム陽性球菌で、回腸、盲腸、大腸に存在する腸球菌です。この菌は、近年、多くの研究がされ、「新型乳酸菌」として注目されている乳酸菌です。腸内細菌の中でも、最も免疫力を高める働きをも...

 
 

人間の腸には、100種類以上、100兆個以上もの腸内細菌が存在します。球菌、桿菌があり、その球菌のひとつの乳酸菌属が、ストレプトコッカスです。小腸上部に存在します。あまり聞きなれない乳酸菌属、ストレプトコッカスですが、「曲がりやすく紐のように配列する球菌」という意味を持ちます。実際に顕微鏡でみると、球菌のひとつひとつが規則的に連なり、鎖のように見えます。現在、微生物学上、医学上では、「レンサ球菌」...

 
 

日本人に古くからなじみの深い、植物性乳酸菌。調味料の味噌や醤油などの発酵食品に含まれています。その乳酸菌属が、テトラジェノコッカスと呼ばれるものです。この菌の形態は四連球菌で、塩分の高い環境でも生育でき、また品温が上昇すればするほど増殖する性質で、発酵すると独特の風味をもちます。発酵したものには、生菌は残らず、菌が作り出した乳酸によって、味を形作っていきます。植物性乳酸菌のテトラジェノコッカスは、...

 
 

乳酸菌は、6つの乳酸菌属に分けられます。その半分がコッカス菌で、そのうちのひとつが、ペディオコッカスです。この菌の細胞形態は、丸い四連球菌で、乳酸だけを産生するホモ乳酸発酵をし、主に漬物などに存在している植物性の乳酸菌です。ペディオコッカスは、菌自身が酢酸を産生するため、酸や塩に対する強い耐性があります。また、植物性乳酸菌の強みの酸に強い性質を生かし、胃酸に負けず、菌を生きたまま腸まで送り届けるこ...

 
 

ラクトコッカスは、チーズやヨーグルトの発酵に使われる、乳酸菌の一種で、牛乳にも多く含まれています。乳酸菌には、棒状、球状の2種類の形状があり、これは、球状の乳酸菌に分類されます。近年の研究結果から、このラクトコッカスは、「プラズマ乳酸菌」とよばれ、改めて見直され、注目するようになりました。そのきっかけは、O-157を排除することに成功したからです。人の体内に侵入してきたウイルスを認識し、感染を防ぐ...

 
 

人と体内には、100種類もの細菌が棲んでいるといわれています。 中でもよく知られているが、善玉乳酸菌や悪玉乳酸菌でしょう。善玉乳酸菌は、およそ40種類あるといわれ、中の一つが、ラクトバチルスであり、人間に最も身近な乳酸菌と言えるでしょう。乳酸菌には、球状と桿状の二種類の形状があり、ラクトバチルスは、乳酸桿菌に分類されます。無酸素でも生育する通性嫌気性菌で、乳糖やブドウ糖を利用して繁殖します。さらに...