生きた乳酸菌を摂取しないと効果がないのか？

乳酸菌サプリメントには、さまざまな種類がありますが、「生きて腸に届く」ことを掲げているものが多いです。

 

ヨーグルトなど乳酸菌が多く含まれる食品を食べても、その多くは胃液や腸液で死んでしまって大腸に届くころにはそのほとんどが死んでしまいます。

 

よって一時期はヨーグルトを食べてもあまり意味がない、どうせ腸に届く前に死んでしまうのだからということがまことしやかに言われていました。

 

それを受けてサプリメント会社は、乳酸菌を生きて腸までとどけるように設計開発を重ね商品化に漕ぎつけたのです。

 

しかし、生きて乳酸菌を摂取しなければ、その効果を得ることができないというのは間違っています。生きて乳酸菌を腸までとどけるに越したことはありませんが、死んだ乳酸菌＝死滅菌はその効果が認められています。

 

まず死んだ乳酸菌は、腸で善玉菌のエサになりますので腸内で善玉菌活性化を促進します。実はより確実に乳酸菌の効果を体感できるのはこの死滅菌にあるのです。

 

腸では固有の善玉菌が生息していますが、この善玉菌は固有のテリトリーをもち善玉菌同士でも争いを行います。外部から生きた乳酸菌を摂取しても、子のテリトリーと共存できなければ、すぐ排除されてしまい腸に生息することはできません。

 

しかし、死んだ乳酸菌は、すでに生息している乳酸菌を活性化することで腸内環境を改善しますので、より確実に乳酸菌の効果を引き出すことができるのです。この考えをプレバイオティックスとよび、外部から新たに善玉菌を補充するより、もともと生息している菌を活性化させようとする考えですが、例えば、ヨーロッパでは、こちらの考え方のほうが重視されています。

 

だから、ヨーグルトなどの食品をとっても効果がないということはないので安心して摂取するようにしてください。

 

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